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lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

ミディアムなコア

友人がわたくしの誕生日を祝うというのでレストランに行った。コース料理でメインはステーキ。店員が焼き加減はどうなさいますか?と、聞き、友人のたぁちゃんはミディアムレアで。と、言った。店員はミディアムもレアもたいして変わりありません。と、言った。約二十年前の話である。たぁちゃんは頼んだワインを呑んで上機嫌になっていた。えんちゃんは何故かフィレオフィッシュについて熱く語り始めた。要するに白身魚が好きでタルタルソースとの相性はハンバーガーのケチャップやデミグラスの様な当たり前を覆すんだよ、だって白身魚に白いタルタルソースだよ?と、言った。わたくしは混乱の最中ある事に気がついた。えんちゃんが言いたいのは同色同士で合う味って事かい?例えばホワイトソースにチーズみたいな。えんちゃんは俯き言った。いや、違う。俺は白身魚が好きなんだ、うん。と、納得をしながら今日のミディアムを食べていた。訳が分からなかった。酔ったたぁちゃんはカラオケに行きたい。と、言うのでわたくしはたぁちゃんのBMWに二人を乗せた。たぁちゃんは俺から唄うよ!と、選曲をした。ハァァァァァァァッ!と、たぁちゃんの甲高いシャウトが響いた。三人でカラオケに来たのは初めてでわたくしは歌を唄わない。たぁちゃんはエアロスミスを唄いテンションマックスでソファーに足をかけた。その重みでわたくしはソファーから転げ落ちた。今日の主役である。二人を送ると携帯電話が鳴った。二人と同じ会社の掘りちゃんからであった。プレゼントがあるから寮までおいで。と、言ってくれたので寮へと行った。ミディアムレアからフィレオフィッシュエアロスミスの話を伝えた。するとひっきりなしに鳴るわたくしの携帯電話を見て誕生日だけあって賑やかだね。と、言ったのだが、違うんだ、イタズラ電話なの。どら、俺に貸してみ。掘りちゃんが電話に出るとイタズラ電話の相手はハァハァとしながら今日のパンティー何色?と、言った。掘りちゃんは「透け透けの黒!」と、言い電話を切った。そしてわたくしにこう言った。今日のパンティー何色?ここにも変態がいた。そしてわたくしの慌ただしい誕生日は終わった。今でも思う、あの時えんちゃんはステーキではなく白身魚を選びたかったのだと。