lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

プレザンス

額縁織りの正装服。わたくしはお互いを片目で見渡す。隙間無く織り込まれたサージを身に纏い聾唖な住人に片目で煽る。注がれた不透明な個体が入り混じる飲み物を片眉を上げ飲み干す。歯車は止まる事を知らない。空想の世界から高層の屋上に居た。タイルの目地を凝視してみる。風が吹いている。支えの無い屋上。その先は見えない。空を見上げる。霞み濁る視界。子どもの頃にも確かに見上げた。わたくしは真横から堕ち咄嗟に自らの背中を叩き付けた。跳ね返ったスローモーションに後頭部の瞬間は少しだけの幸せを思い出し涙を流した。