lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

焼け跡

牙を剥き出す。ウイスキーボトルのキャップに牙を立て怒りで捻廻す。ブーツのソールでマッチを擦った。昇る小さな炎のマッチ棒を照準に見せ付けボトルに火を点けた。僕は君の首筋を守りながら怯える君の荒く潜める口元にボトルを向けた。呼気は君の内面描写。小さかった炎とは対照的に大きな炎が上がる。僕等のボルケーノ。僕は威嚇をしながら君の首筋を守る。その細さを丁寧に守る。いつも僕と一緒に居てくれるから。君が化学反応を起こす前に対象物にボトルを放った。溶け出しケロイドの男は物乞いをした。
僕は静かに君の眼を覆う。