lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

混じり合う世界の中で溺れた。指先はペン先。触れ合い目を見た。開く瞳孔に映る膨張化をされた自分の目。視点が探し求めていた絞りに照準が合致した時、フラッシュに閃輝暗点を起こした。君なしではいられない。僕は君を掴んだ。離れるなと。疼く細胞が圧力を高める。尖る感情を突き立て君を守る。湿る顔を誰にも見せたくはない僕だけの君。枯れ葉の上で抱いた日、君を暖めた。求めない感情を強く引き戻そうとした。電球が揺れる。指が紡ぐ色。静かに抱える絡まる糸。聾唖な君の内耳へ届け続ける波動。右利きの彼女は右側へ首を傾げ右手の人差し指を唇に当てる。左利きの僕は汲み取ろうと左側へ頭を傾げる。彼女との視点が合致した刹那、
僕は堕ちた。
君を置いて。
離れゆく指先から色を放つ。離れるなと。
無力だった。