lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

途帰

発酵する身体。カーテンの隙間から光にくゆらせた煙草の煙はスパイラルに戻りわたくしの皮膚に充てた。そっと記憶の中に戻る。唇を噛み締め産まれた時の事を考える。母胎の中で聞いていた幸せの声。冷たいシーツにくるまった。愛された記憶はない。熱い空と照り返すアスファルトにただ一人きり。いつも振り返っていた。誰かが来てくれる様な気がして。今という時間軸が判らない。留まり今、溢れ出す言葉の水蒸気が沸点量を超え煙となる。くすぶる皮膚が燃える。生きる昇華。届かない世界で塗り絵の蓮の華が開いた。そっと花弁を口に含み、
僕は夢を見る。