lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

虫が騒ぐ

階段の上から突き飛ばされ肉が叩きつけられる音と共に転げ落ちる友人を見た。かろうじて頭を守って落ちて行った。その友人を車の所まで引きずり下ろし車のトランクを開けた男性二名はゴルフクラブでうずくまる友人の背中を力強く何度も叩きつけた。それでも収まらない彼等は友人の腹を下から蹴り上げた。止めに入った友人は揉み合いの末ネックレスを引きちぎられ首から血を流していた。呼んだ警察が到着をした頃には現場に居た友人達の殆どが血を流していた。事情聴取でまず現場に居た人数の確認と乗り込んで来た人数の確認が行われた。乗り込んで来た男性二名はまず来る前にわたくしに電話をかけてきていた。居場所の確認である。現場に行く前にわたくし達はとある場所で呑んでいた。それを彼等二名は知っていた。それを知らずにわたくし達は二次会へと行った。わたくしは電話を受けた際に居場所は言わなかった。厄介事になるのは承知だったからである。しかしながらカラオケ店という電話先からでも分かってしまった状況であった。
電話を切った十分後、彼等二名は乗り込んで来た。ドアを思いっきり開け放ち、はいどうも!と、靴を履いたまま現れ上座に座っていた友人を引きずり出した。理由は些細で最初に呑んでいた時に彼等二名と友人は目が合ったのにも係わらず挨拶が無かった事と何故てめぇらがりんと一緒に居るのか?と。こんなくだらない理由から友人は突き飛ばされた。電話をかけてきた男性が腕から血を流していたのでわたくしはその男性の横に居た。どうしてこんな迷惑な事をするの!?言い争いになった。警官はあなた達は付き合っているの?と、言ったがわたくしの彼氏も来ていた。男性は言った。俺が彼女に電話をしてここに来たわけ、付き合っているとか関係なくね?警官は言った。男女のもつれなのか酔っ払いの喧嘩なのかを聞いているんだ。面倒な話であったが男性は言った。彼女は俺の女でそっちに居る連中は彼女の友達、その中の奴が挨拶も無しに彼女と居たらそりゃこうなるでしょ。わたくしの彼氏が近づいて来た。今、警官と話をしているのだから黙っていて、いいからいいから。と、なだめた。警官は怪我人の状況を見に行った。男性は彼氏に言った。おまえよぉ!こんな時に何りんから離れてんの!?だから俺の女だって言ったわ!彼氏は何も言わなかった。かっこつけて喧嘩の止めに入っている間にりんに何かあったらどうすんのよ!?そういう事じゃね?だからおまえを見ていると苛つくんだよ。俺がりんを連れて帰るわ。ここに来たのも、あいつにもおまえにも腹が立っていたんだよね。俺が行った時りんの横に居たか!?居なかったべや。この男性は元テキ屋である。口は立つ。それにしてもやり過ぎである。そしてわたくしは誰かの所有物でもない。勝手すぎるが男性に同意をした。そしてわたくしの怒りの矛先は彼氏に向いた。体は足りていたが言葉が足りない彼氏の顔を思いっきり平手打ちをした。物凄い音に警官が走り寄って来た。どうしたんですか!?わたくしは言った。どうしたもこうしたもないんだよ、腹ん中の虫の居所が悪いんだよ。と、警官を睨みつけた。警官は誰も被害届は出さないって事でいいんだね?気をつけて帰る様に。警官が帰った後また揉めた。誰が警察を呼んだのか?と。あの女だな。と、特定をされた時には彼女は逃げて居なくなっていた。弱虫。