lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

歩む

いつからであろう、靴が好きなのは。愛着をもったのは小学生の時にスケボーを始めその時にナイキのシューズを買ってもらってからであろうか。中学生になりバンドをしていた頃、父が今の後妻さんとなる彼女とどこかに遊びに行った帰りに買ってきてくれたのがゴリラのブーツ。当時バンドをしている同級生でもブーツを履いている人はいなかった。高校生になりまたもや父が買ってきてくれたのがドクターマーチン。これは卒業後もずっと履いていた。ローラーバックルなので歩くと音がする。友人の集まりに行くと凜が歩いてくるのが分かると言われるほどであった。高校一年生の時に父が事故で半身不随になってからは革靴は途絶え就職をしてからは今度は後妻さんがわたくしにバンズやコンバースの限定品のスリッポンをプレゼントしてくれた。二十三歳の時であったろうか。わたくしの誕生日に母が亡くなったのだがその後に膝の手術をしてから履ける靴が限られてしまった。未だに正座はあまりしていられず膝を接地すると痛く長くも歩けない。それでも断薬から二年四カ月の間に一人で出かける様になった。お洒落番長と言われてきたわたくしの復活でもある。昨年の台風被害で断水生活の中、ドレスシャツにジレ、ドレスシューズで給水に行き貴族と呼ばれた。今年は凄まじい痛みが多くほぼ寝たきりである。座っているのも横臥をしているのもつらいのである。不随意で全身があちこちに引っ張られるのでブーツを履いている方が安定をしやすいのだが疲れる様になってきた。そこで痛みが我慢できる日に行きつけのショップに行きインソールを入れた。オーナーは言った。
普通の店員ならインソールありますか?これですよ?だよ?俺はちゃぁんと凜ちゃんの健康を考えて選んでるんだよ?分かってる?
分かってるよ。笑。
スペンコを入れた。ドクターマーチンとペンドルトンのコラボシューズを履いて行ったわたくしにオーナーは、そのドクターマーチンにも入れてごらん?悪くはなかったが何足もある靴にインソールを入れたら破産をしてしまう。ましてや寝たきりである。九月に王子さんが四十二歳になった。車の整備とサッカーの行き来だけでちゃんとした靴は持っていなかったのでリーガルに行きシューフィッターさんと相談をし革靴をプレゼントした。わたくしが磨くと言ったがわたくしの生い立ちに共鳴してくれたフィッターさんは私が一生メンテナンスをします。と、言い切った。
趣味でレザークラフトをしていたが手の震えで何も出きないなりに革靴を磨いてやろう。と、毎日を生き甲斐にしている。同じくレザークラフトをしていた方に、
絵も描けない、レザクラも出来ない。悔しいんだよ。と、言ってしまった。弱音を吐いてしまった。眼を真っ赤にして導いてくれたのを今でも忘れない。無理な減断薬をしたわたくしのカネ周りの悪さ。痛いも痒いも何も言わない孫が痛がっている。相当な痛みなんだと祖母は涙目で言った。余談だが靴をやたらに買う男性は欲求不満だという。何故ならば靴というのは女性器の象徴であるからである。
逆に靴を沢山所持している女性はそれだけの男性が居るという事である。男好きだと勘違いをしないでね、わたくし自身が男扱いですから。え?沢山の靴を所持している、だったら欲求不満だとか言わないの。
性欲なんて無いよ。オーナーが言ったんだ。
凜ちゃんいい彼、見つけたな。
父親かと思ったよ。ましてやオーナーと王子さんが初めて会話をしたのは夏のアメ車フェス。その後にショップに連れて行った。わたくしがいつどうなるのかが解らないからわたくしの行動範囲の人に会わせているのだ。)

うん?王子さんはやたらモテていたよ。その王子さんと遊び疲れた二人が一緒になったんだよ。二人で歩くだけでも怖かった。誰かに刺されるんじゃないかと。

今は静かに。