lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

ジャネーの法則

トランクを沢山持っている。写真以外にも持っているほど好きである。画材を入れてあったり端切れであったり何が良いのかというと友人に端切れをあげたり素材を持ち歩くのに便利なのだ。見開きができるというのと湿気に強い。わたくしが初めて手にしたトランクは三歳頃、メイク道具が入ったビニール製のトランクとキティのアルミ製の物。このアルミ製のトランクにおもちゃを入れお友達の家に遊びに行くのが楽しみであった。というのもトランク愛というよりはお道具箱が好きなのである。遡ること保育園の時のお道具箱が始まりである。お友達とそれぞれのお道具箱を部屋に見立ててハンカチでお布団を作ったりしていた。この自分だけの世界観が今でも残っており自分の中で箱の中というのは宝箱なのである。洋菓子の空き缶や空き箱も好きで綺麗な箱を見ると子どもの頃に見つけた箱を見つめている当時の頃の自分に戻る。引き出しの中というのも好きでその中で仕分けをするのが幸せなのである。なので冷蔵庫や野菜室は林檎や梨が入っていた透明のプラ容器で仕分けをしている。深さも丁度良く中身が見える。冷凍室はジッパーバッグで仕分けをしている。先日、野菜室を開けた王子さんが空になったプラ容器を見て、りんのすけぇ、これ捨てていいの?ダメっ!それ野菜の仕分けに使っているの!その後、野菜室を開けると王子さんが使いかけた小さなレタスがプラ容器に入っていて何だか笑えた。他に置く場所があるのにピンポイントで容器に入っていたから。以前、書いていた文章に石鹸箱が登場する。これはわたくしと過ごした方にしか解らない暗喩でもあるが石鹸箱というのも今では使わないのではなかろうか。その石鹸箱にはもう一つの思い出があり曾祖母とたまに近所の銭湯に行く際、赤い透明な石鹸を持って行った。この香りと石鹸箱の中で過ごした方との香りの記憶を自分の文章の中でリンクさせている。トランクに荷物を入れ行きつけのショップに行くとみんな中身を興味津々に見る。そしてわたくしが大事そうに文房具や何かを収納をしているのを見て文房具も好きなんだろうけれど中身を嬉しそうに見せてくれる、まるで子ども。一人っ子のわたくしは争い事もなく箱の中の小さな世界を大切にしている。箱の中にアンティークの花のイヤリングをケースに入れお庭に見立てそれよりも大きな糸巻きの形をした鉛筆削りを入れ小さなクラシックカーのクリップを配置しているそういった時間がとても幸せなのである。そして箱の中の世界を王子さんに見せたことがあった。王子さん?見てぇこれぇ。うん?なぁに?これ?と、花の形のクリップが入ったケースを振った!ガチャガチャガチャ!ようやく小さなクリップを震える手で表面にしたのにひっくり返された。王子さん!やっとで!こっち向きに並べたんだよ!と言うと王子さんは、はい、これりんのすけの明日の仕事。まぁた!並べるの!?手ぇ震えて大変なんだよ!(売り言葉に買い言葉とはこのことである)十代の頃から閃輝暗転やアリス症候群があるわたくしは何か脳に障害があるのではないかと思うことがある。以前、書いたが美術系の人間は子どもの頃に頭を打っているのである。中学生の時に脳の検査をしているが異常はなくパニック症になってからの長年の服薬と断薬により余計に頭がおかしくなっていると感じている。多幸感の中でも相殺されない苦しみが今も。
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