lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

苦学

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※お食事中や吐き気がある方は読まないでね

これまでに観てきた映画の中でこれからも観ないであろう作品は2階の押し入れに眠っている。お蔵入りの線引きは吐瀉シーンがある作品。2008年から服薬の副作用の吐き気と嘔吐恐怖症を発症してから尚更トラウマとし脳裏に刷り込まれる。次にスプラッター系。これは10代の頃マーダーケースブックという猟奇的な事件を取り扱っていた雑誌やデスファイルといった変死体の映像集があり観ているうちに感覚が麻痺し大丈夫な時期もあったのだが減断薬から刃物恐怖症を発症してしまい無理である。次に性描写の複数プレイや精液や粘液も吐き気が出る。そういやケンパークってどんなんだったかな…その他あまりにも内容が凡庸な作品や極端に重たい作品もお蔵入り決定である。かなりな量の作品を観てきたのだが端的に疲弊をするのでめっきり観られなくなった。シネフィルの友人も全く観なくなった。映画や本は時によって毒なのだ。ストーリーに構図、表情を汲み取るとフラットな精神状態ではいられなくなる。凡庸な作品であれば暗喩や伏線すら回収できてしまうし構図を観ればコミック原作だと判る。コミック原作作品の中でオールドボーイは好きであるが後半のシーンは目を背ける。原作本が先か映画を観るのが先かの論点に巻き込まれた事があったのだが疲れるので書かない。作品とは精神や命を削り産み出される。これは受ける側にもそうでありドストエフスキー罪と罰の読書感想文を課せられた時にはわたくしが主人公ラスコーリニコフよろしくヒポコンデリーになりかけた。初めて嫌悪した作品は時計じかけのオレンジ。その後3本、こっれは駄目だわ。と、思った作品は、ラスベガスをやっつけろターネーションショートバスアンチクライスト。端っからヤバめな作品には近付かない事にしている。リアリティの汚れが苦手なのかもしれない。カラックス監督のポンヌフの恋人は始まりかけの映像に恐る恐る観たのだが好きである。虚構の世界観は好きなのでデヴィッドリンチ監督も好きであるのでイレイザーヘッドはどうも中毒性がある。先にリアリティの汚れと書いたがダルデンヌ監督の映像は精神の汚れや解体で排泄された汚物処理ではないので数作品、持っている。

一昨年あたりはブログに物語を書いていたので自分が書いた文章を映像化できれば様々な作品が仕上がったのかもしれないが映像に携わっていた経験があるクリエイターの友人達は現在、自宅療養中である。精神を削った代償である。汚い人間に心を汚された末路。

君は攻撃的な文章を書かなくなった。

そう言われてからが本当の境地であったのかもしれない。