王子さん達が来月からのサッカーリーグ戦に備え二週間分の検温のチェックシートが義務づけられた。日曜日、所用でサッカーを休んだのでサッカーメイトのMちゃんがシートを預かってくれており何なら家に届けますよ。と言って下さっていたが夕方呑みをしている王子さんは水曜日か木曜日のサッカーの時でいいよ、計ってメモをしておくから。それでもお話しをしたいMちゃんからサッカー後、皆でバーベの後と怒涛のLINE。スマホのバイブの振動ですらわたくしの身体に響き痛むのに終いには大声で電話である。出ない日もあるのだがサッカーメイト内の人間関係もあるので一時間半以上、喋っていた。酔っている王子さんは呂律は廻らず同じ話しをループザループ。しつこいのですよ、わたくしの周囲の男性達は。電話を切り何を言うかと思えば、りんのすけぇ、家に体温計ってあったよねぇ？あれ程Mちゃんに体温を計ってメモをしておくからチェックシートは急がないと豪語、あんた何べん言うた？おいよ。王子さんが一人暮らしの頃、救急箱はあったがそこに体温計は無かった。マンションへ通うわたくしはいつもポーチに婦人体温計を持ち歩いていた。ある日の事、王子さんが風邪で寝込みわたくしの体温計を貸した。個人主義のわたくしは王子さん用に体温計を買ってあげよう。当時まだ二十代前半、キティーちゃんの体温計をあげた。数年後、二度目に熱を出した王子さんは言った。俺の体温計、キティーちゃんの方だっけ？それが近年、熱を出していないのと酔いも相まって体温計の存在すら曖昧に。手帳のリフィルに検温表を作ってあげようかなぁ？と考えてみたが水曜日にMちゃんがサッカーに来るのなら必要ないね。木曜日からは四連休で車で十分の距離なのと週末にMちゃんがバーベをしたそうな雰囲気であった。なので体温計とメモ紙とボールペンを出しておいた。ボールペンがどこにあるのかも分からないので。目に付く所にあるわたくしのボールペンはボンノック式であったりキャップを回すのか、はたまたどこを回して芯を出すのか使い方が分からないあげく高級そうで触りたくはないと触らないのである。それよりもサッカーの時に体温計持参になったらどうしようかと思う。王子さんは何でも可愛らしい物でも使ってくれて何なら女子力が高めの場合があるのだが問題点はアラフォーのわたくしがキャラクター好きだと思われるのが嫌なのである。先日、夏用のウサギ柄のマスクを見つけた。サッカーの日であったので夕方、会社に届けると凄く喜び、夏用？うん、夏用ってだけでクールマスクじゃないんだけれど…。見るなり王子さんは、ウサちゃんでしょう！うん。そう、王子さんは兎年代表、プレイボーイバニーである。明日から猫代表キティーちゃんに体温を計ってもらって下さい。
