糸巻きケースを新しくしたいな、と同時に考えていた。それはモウルのグリップの色である。握り続けていれば経年変化で色が濃くなり艶も増すのだがパニック症の服薬中から手が震え今では不随意でレザクラどころではない。10年以上もまともに握っていない。モウルの前は初心者よろしくタイコ（木槌）であった。趣味で始め道具は父からのお下がり。それから少しずつ集めたり友人からのお下がりであったり。プロである友人に以前、道具を見せてもらいどこのメーカーなのか聞いた事がある。デザイナー学院時代の教材だと言う。それなら手に馴染んでいて愛着もあるよねぇ。人それぞれの道具を見ると個々の個性があり楽しいものである。さてモウルのグリップを何色にしようか。そう深い色に塗ってやろうかと眺めていたのである。そういや、別の友人のモウルはどんなのだったっけなぁ？とレザクラの受注製作会の映像を見るとブラック。ブラックもいいね。わたくしといえば赤か緑色の印象があるようなので何れかを考えつつホームセンターに塗料を買いに行けるのはいつの日か。幼少期より手汗が多く父曰わく、赤ちゃんと一緒、手汗で身体の温度調節をしていると。手汗分のグリップの経年変化も考慮しないとならない。そして収納ボックスとの雰囲気というのも。わたくしのモウルはバリーキングの16オンス。友人に、りんちゃんの道具も見たいです。普通だよ？ずっと止まっているから。後日、行きつけのショップに車を横付けしモウルを握り車を降りると、りんちゃんに殴られるのかと思って怖かっわぁ！笑。些細な物にこだわって小さな箱の世界の中を楽しげに覗いているからであろう。それを知っている方達はわたくしがお道具箱を見せるとまるで同じ幼少期の様に遊んでくれる。奇異なのかもしれないがアリス症候群があるのだから。
