lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

土曜日

一人サンルームに横臥をし花火を眺めた。今年も時間短縮で40分間。それで良かった。花火の音の振動が身体中に響き開始20分後には痛みで朦朧とした。あと何回、見られるのだろう、と漠然とただ静かに思った。後半サンルーム内に火薬の匂いが充満し吐き気が出た。みんな元気かなぁ。毎年毎年、今年の花火を覚えていようと思うが金色の光の嵐に記憶は散る。大丈夫と思っていたがやはり火花の眩しさに左目からは涙が出ていた。アイパッチをしていなかったから。好きな映画、ポンヌフの恋人が脳内で再生された。左肩の骨が不随意をし痛むので右向きに横臥をする。左目を塞いでしまうと見えなかったから。その夜、久し振りに友人から着信があった。凜ちゃんの声が聞きたかった。以前から聞いていた家庭内の環境は悪化していた。離婚を考えると原因に真っ先に凜ちゃんの事を想っているのが事実で。昨年も駄目なんだけれどやっぱり凜ちゃんの事が好きで、駄目なんだけれど。と言われた。15年以上も前にも好きだと言われわたくしの電話番号を消去しその後、結婚をしたがやはり忘れられなかったらしい。男性の記憶は上書きされずフォルダごとに保存されている。もしわたくしの事が好きだという理由もトリガーになり離婚をしたらわたくしはどうしたら良いのかが分からなくなる。通常ならバッサリと切るのだがそのスタンスの存在とは違う。わたくしには恋愛感情が無いのだがお互いに話しをしていると長い付き合いなので楽しく、凜ちゃんいくつになった?と聞かれた程である。初めて会った頃わたくしはまだ18歳ぐらいで彼はわたくしに興味は無かった。むしろ見た目が派手なわたくしを苦手としていた。5年前に知り合った友人に短期間で、凜ちゃんと居るとみんな凜ちゃんの事が好きになっちゃうよ。と言われた事があった。愛されると逃げたくなるわたくしはあのフィルムを持って戻れないあの海に沈んだ経験があるが愛というのは何十年も続くのだと知った。40代になった今、8月末の土曜日の夜、

好きだよ、どうしよもなく愛してる。と言われた。