lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

ブックマッチ

数日、知床遊覧船の事故が気になりニュースを観ていたら目の痛みや霞んで見えていなかった。そんな中、小さなニュースを発見した。国内、日東社製造のブックマッチが六月受注分をもって製造終了になるという。日本からブックマッチが消えるのだ。マッチといえば広告やバスの時刻表、小さな世界に広がる情報源であり居場所の想い出。喫煙者だけではなくとも一度は手に取り見ていたのではないであろうか。ブックマッチに関しては一本だけ千切って焚ける方と折り曲げてカバーを指を鳴らす動作の様に擦って焚けるやり方がある。わたくしは後者であった。ジッポも指から指へ移動させ中指で蓋を弾いたり火遊びは楽しくまた男性がするとかっこよく見える。昨年、亡くなった友人(兄さん)はホテルに泊まる際、呑み屋から出てホテルの場所が分からなくなった時用に必ずホテルのマッチやライターを持って呑みに出かけていた。これならタクシードライバーに見せれば帰れるからと。そんな事も今では地図アプリがあるが酔っ払いには高度な技術である。マッチ箱を集めていたが引越しの際に処分をした。薪やコークスのストーブではなくなったのと御仏前にしか使用しないのもあったのと収集癖に場所を取る。収集癖とは中身有りきな部分もある。特に昭和の図柄にレトロなフォントが好き。昭和生まれのわたくしは道を歩けばこうだったなぁ。とか、古い喫茶店のマッチは金文字の型押しで重厚感があったなぁ。と、子どもの頃からそうである。平成生まれと知り合う事が多くなった六年前やはり気を遣って会話をした。カセットテープを知らない、ミニシングルやMDを知らない世代。わたくしはどうも古い事柄が好きなのか二十歳以上も離れた親世代の方と話が合う。二十歳、離れた兄さんにすらこちら側が教えた話もあった。自分達が若い頃に知り得た情報、プラスの余談を伝えると目を輝かせた。それはファッションであったり映画や音楽、本、文字や言葉の語源をちらほらと。

ブックマッチ、また一つ心情風景だね。