lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

出会い

身体の痛みが弱かったのでショップに行ってきた。ショップに入るなりオーナーが、凜ちゃん!シャツかぶってる!そう、同じシャツを着ていました。オーナーが、シャツ、かぶってるわぁ。と、笑いながら、ちょ、待ってね、飯食っちゃうわ。シャツ、かぶってる。笑。何回も言われました。二人で大騒ぎをしていると入り口に三脚を持ったおじいさんが立っていたのでこんにちは。と、挨拶をすると入ってきた。
バスの時間は何時だったかな?バスの時間までいてもいいかい。と、ポケットからやたらにデカい時刻表を出し、あと10分あるな。着ていたジャケットがわたくしと同じ色のバブアーだと思い、同じ色の持ってますよ!と、言うと、これな、バブアーじゃなくてフランスのやつ、似てるけど違うんだ。バブアーはな、30着ぐらい持ってるぞ?えっ!?30着!?日替わりですね!うん、セーターとかベストとか入れたら30着ぐらいあるな。(ジャケット30着かと思った。安心した)オーナーと同じシャツを着ているわたくしにおじいさんは、おねえちゃん、従業員?いやいや、彼女はお客さんで何だったら同じシャツそこにありますよ。(またかぶるから)
車はな、日本に1台しかないの持ってるぞ。○※△×(え?なんかの呪文!?声がガサガサで聞き取れない)オーナーもわたくしも、え?え?○※△×ってな、ラリーに使うやつ、※○△××△○って分かるかい?聞いた事がないです!な?トライアスロンは3種類だろ?※○△××△○は○×種類、そのイギリス仕様の車だ。ロシア製だ。ボードを持ったおねえちゃんが車の横を通ったらな、かっこいいですね!って、俺の車のファンクラブもあるんだよ?車検はないけどな。ないの!?部品を買いに外国まで行ったけど部品がないんだってよ。この時点で何ヵ国語なのかかなり混乱状態のオーナーとわたくし。オーナーがおじいさんに聞きました。お仕事は何をしているんですか?少し躊躇ったおじいさんは言いました。
俺…無職。
オーナーが、15年か20年前はよく見かけていましたよ、その頃の仕事って何をしていたんですか?遠い目をしたおじいさんは15年ぐらい前だな、その頃はフォトグラファー。食いつこうとわたくしはどこのカメラを使っているんですか?俺はな、ソニーソニーは山でもUSBが使えていいのよ、昔はキャノン。変態レンズもあるよ、1本300万の3本作らせてな、1000万のもあるよ。でも1000万のは1人じゃ持てないわぁ。(オーナーと目を合わせる)おじいさんはオーナーに、ちょっといいかい?俺に1本パスしてくれないか?と、タバコを恵んだ。オーナーが、何か山に登って天体とかを撮るんですか?
今はねぇ、花。(近っ…)
ずっとフォトグラファーなんですか?15年より前はな、刑務所にいて。え?ちなみに何で?児童ポルノか何かですか?笑。(オーナーのキラーパスよ)
まぁ、そんなところだな。(変態かよ)スーッとタバコを吸ったおじいさんは、久しぶりだな、くらくらする。大丈夫ですか!?掴まったほうがいいですよ!おじいさんはカウンターに掴まりながらタバコを吸った。そろそろバスの時間だな、広げて置いてあった三脚を畳み、それでは。と、出口に立ったおじいさんはくらくらする。と、立ち止まった。大丈夫ですか!?(デジャヴ?)お気をつけて。と、わたくしはおじいさんを見送った。オーナーに凄くない?いやね、俺、この辺や街でたまに見かけていた時からお洒落でこの人、何してんのかなぁ?って、思ってたんだ。この前、来た時にも俺からタバコ貰って行ったんだ、笑。お金ないんじゃない?病院帰りかなんかだよ。笑。あれじゃない?お医者さんに吸っちゃだめって言われてるのかもよ?くらくらするって言ってたから普段は吸ってないわけじゃん?だってさぁ、バスに乗って車の免許も剥奪かなんかされてんじゃないの?いや、オーナーあれだよ、歩かないと見えない花があるんだよ。ここら辺の花なんて決まりきってるしょ、笑。ただ三脚を持ち歩いて病院帰りかなんかじゃない?と、病院帰り推しのオーナーに言われわたくしはハッとしました。オーナー!あのリュック!カメラバッグじゃないよ!うっそ?マジ?うん!うん!うん!あの感じならカメラ見せてくれるはずじゃん!でしょ?ああやって三脚持ってるだけだって。邪魔くさいのに?今度タバコ貰いに来たら1枚1枚、剥ぎ取ってやる、何者なのか。笑。濃密な10分間であった。するとバイクが到着、常連さんであった。わたくしとの2年ぶりの再会に大騒ぎをしていると違う常連さんが来て4人で大騒ぎ。ショップのドアは開けっ放しなので向かいのショップに来ていたお客さんに向かってオーナーが○○君!このベンツ買わない?50万ぐらいで!何!?何!?どうしたんすか!?凜ちゃんがいらないって。やー、と、半ば悩んだのでオーナーがいっや、嘘、嘘。笑。勝手にわたくしの車を売買されるところでした。3時間も騒ぎ身体の痛みが強くなってきたのでおいとまをし帰宅後、激しい痛みで気を失った。ここ数日間の痛みたるや。普段、人と話す事がないのでそれでも楽しかった。

パラドックス

明晰夢の中で繰り広げられる七並べを得体の知れない何かを貪り続ける白内障の犬と交わす。ジオメトリックに増え続けるカードに紅く血塗られる指先。炎を手にした剥ぎ取られた裸体のケロイドの蝋人形が溶け出す。顔の無い依頼人の伯爵が居眠り中のカードのクイーンを怒鳴る。一斉に鳴り響く柱時計。時間を止めた犬にカード上のキングが笑い出す。相殺されない時空のパラドックス。溶け出したケロイドの裸体は晒され松明で燃え上がり焼き尽くされる。肉が消え骨になる。

虚構

子どもの時、視界に入ったテレビの白黒映像に記憶を持って行かれる衝撃を受けた事がある。その映像はエレベーターに乗り目指す階を押すも違う階に止まりエレベーターが開くと裸のマネキンだらけの倉庫。無機質な恐怖感。記憶が捏造をされたわたくしは古く不必要なマネキンはナイロンにくるまれ視線が見えない。今にも動き出すと勝手な思い詰めの中、思考は倒れ出す。幾つものマネキン。息が出来なくなるからビニールを頭に被ってはいけない。と、教えられた年齢に幻覚を見ている母親を抑え込む。体臭の無い母親。三歳の時にダイエーの婦人服売り場で迷子になった。マネキンの冷たい足下、必死に掻き分ける布。届ける為に大泣きをした。暫くして店員の女の人に抱かれあやされ。他人の温もりに戸惑った。大人より高見の視線で母親を探した。

宗教は死に甦る

ユートピア - lynnosukeのブログ http://lynnosuke.hatenablog.com/entry/2017/04/27/134739

カペラを探す旅は終わってはいない。頭上から降り続ける金色の光の中で目の前に天まで続く階段が昇る。独りで踏み出そうとした。日陰に生きるわたくしは眩しさで目の前に手をかざす。遠くから急速な緩急で風圧を届ける風の音が聞こえてくる。体に風が近付いて来、意識が途絶える。息苦しさの中、吹き飛ばされない様に必死に全身に力を込める。風が止んだ時、ふらついた目を開けた。真っ白なペガサスが優雅に居た。向こうの世界は雨が降っていたのか階段の下に辿り降りたペガサスの背景には長波長と短波長が逆さまになった虹が架かっていた。砂時計を反転させた記憶。言葉を発さないペガサスの黒い眼を見た時、ソラリゼーションが起こった。見覚えのあるこの眼。死んでも向こうの世界で会えますよ、きっと、必ず。と、約束をした貴方だった。

旧世界 - lynnosukeのブログ http://lynnosuke.hatenablog.com/entry/2018/05/15/013021

白いペガサスは私を背中に背負い天国へと羽ばたいた。

水中花 - lynnosukeのブログ http://lynnosuke.hatenablog.com/entry/2018/05/05/021646

ずっと、一緒ですよ。

片麻痺

皮膚の表面に出現するストロベリーフィールズの造語。落ちてきた瞼に閉ざされた左目、曲がったままの左腕で激しく揺れ動く身体。浅い呼吸に汗ばみながら痛みに苦しむ。頼る声に耳を犯される。涙が溢れ出す。救われる言葉に震える指先で返したゲッツジルベルト。追板の中の記憶。仰向けに倒れ止め処もない熱い涙を流す。のし掛かる振動の血と涙の究極のデトックス。振り返えらないわたくしが振り返った、もう一度と。冷えた暗闇で歩いた三十二歩。両目を見開らくと三日月であった。最期に見るのは三日月だと感覚的に思った。

前触れ

傾いてゆく世界。ミニチュアの箱庭の中にあるお揃いのリップバーム。君が知らないドリップチップ。溢れ出す阿片なパイプを横に寝かせる。開きかけの扇子と鉛筆。大きな世界に吊され小さな世界での会話。左利きの兎が深夜に聴いた寝息に呼吸を合わせる。うずくまる兎は大きな耳を立て赤目で笑う。鏡越に自分の顔を見つめる。何もかもが解らないわたくしはいつも通りに右脳を傾ける。そして倒れ込む。いつか叶う様に。

行き止まり

触れてはいけないと思っていた。いつも見ていた後ろ姿と惚れた襟足は刈り上げられうなじの黒子を見た瞬間、クラッシュをした。他の女には見せたくはないと思った。わたくしだけが知っている黒子。汗ばんだ襟足を探り寄せた時に掻き上げ見つけた毛髪に隠れる小さな黒子。後ろから堪らなくなり抱き付いた。完全に好きになった。好きになってはいけない。無防備か確信犯なのか、わたくしに露出をした首筋。
振り向き後ろ姿を見せた照れ隠し。信用をしきっている証。
声が好き。
繋がったら堕ちる。
もう、耐えられないぐらい頼っている。
君の仕草。
わたくしの総て。