lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

捧げる

君を探し迷い込んだ世界。誰も居ないこの世界に胸が締めつけられる。はぐれてから私はずっと孤独の中に居る。水の音を手繰り寄せる為に目を閉じ耳を澄ます。盲目の森の中を一人さ迷い歩く。深く、深く。掻き分ける体は疼き絡まる棘に血の涙を流す。踏み締め…

出会い

身体の痛みが弱かったのでショップに行ってきた。ショップに入るなりオーナーが、凜ちゃん!シャツかぶってる!そう、同じシャツを着ていました。オーナーが、シャツ、かぶってるわぁ。と、笑いながら、ちょ、待ってね、飯食っちゃうわ。シャツ、かぶってる…

パラドックス

明晰夢の中で繰り広げられる七並べを得体の知れない何かを貪り続ける白内障の犬と交わす。ジオメトリックに増え続けるカードに紅く血塗られる指先。炎を手にした剥ぎ取られた裸体のケロイドの蝋人形が溶け出す。顔の無い依頼人の伯爵が居眠り中のカードのク…

虚構

子どもの時、視界に入ったテレビの白黒映像に記憶を持って行かれる衝撃を受けた事がある。その映像はエレベーターに乗り目指す階を押すも違う階に止まりエレベーターが開くと裸のマネキンだらけの倉庫。無機質な恐怖感。記憶が捏造をされたわたくしは古く不…

宗教は死に甦る

ユートピア - lynnosukeのブログ http://lynnosuke.hatenablog.com/entry/2017/04/27/134739カペラを探す旅は終わってはいない。頭上から降り続ける金色の光の中で目の前に天まで続く階段が昇る。独りで踏み出そうとした。日陰に生きるわたくしは眩しさで目…

片麻痺

皮膚の表面に出現するストロベリーフィールズの造語。落ちてきた瞼に閉ざされた左目、曲がったままの左腕で激しく揺れ動く身体。浅い呼吸に汗ばみながら痛みに苦しむ。頼る声に耳を犯される。涙が溢れ出す。救われる言葉に震える指先で返したゲッツジルベル…

前触れ

傾いてゆく世界。ミニチュアの箱庭の中にあるお揃いのリップバーム。君が知らないドリップチップ。溢れ出す阿片なパイプを横に寝かせる。開きかけの扇子と鉛筆。大きな世界に吊され小さな世界での会話。左利きの兎が深夜に聴いた寝息に呼吸を合わせる。うず…

行き止まり

触れてはいけないと思っていた。いつも見ていた後ろ姿と惚れた襟足は刈り上げられうなじの黒子を見た瞬間、クラッシュをした。他の女には見せたくはないと思った。わたくしだけが知っている黒子。汗ばんだ襟足を探り寄せた時に掻き上げ見つけた毛髪に隠れる…

冷たい朝

わたくしは目を覚ます。薄暗い部屋の中で焦点を合わせる。毎日、毎日、全身の痛みに疲れきり起き上がる身体の重み。交感神経が目を覚ます。広がる全身の痛み。今日もか…眼球が裏返る痛み。光を見すぎた。目を閉じそっと瞼に指を当てる。左目が盛り上がってい…

奴らの幻想

人に言われて弱る時 自分がブレているか 相手が間違っている時 凜乃介 一昨年の今時期、知り合った友人から教えてもらった言葉がある。 理由もなく会えるのが友達で 理由がないと会わないのが知り合いで 理由を作って会いたくなる人が好きな人 人同士は敬う…

日常

久しぶりに出掛けた。当初は車で20分の行きつけのショップにブラウスのヴィンテージボタンを買いに行く予定で。オーナーの車はあるのに外出中であった。うん、しょうがない。ほとんど寝たきりなので毎週、日曜日に王子さんに買い物を頼むのだが頼めなかった…

旧世界

激しい雨の下、傘を持たないわたくしは踏み締める植物の連鎖の上を一人きりで歩いていた。何処に行く当ても無く雨粒の数程の涙を流し目の前は遮になった。濡れたメープル楓の道に突然、雷鳴が墜ちた。膝から崩れ灰色の雨粒は黒い雨に変わる。朽ち果てる前触…

形而上学

荒れない海は無い。抱える一つや二つは臆する事も無く君は乗り込んで行った。揺るぎない信念で立ち上がり立ち向かい。光の方向が下手に行き止まった。俺の心を翻弄するのは何か?等身大の季節の最先端。どこまでも続く感情は何か?まだ見ぬ世界の向こう側へ…

プレザンス

額縁織りの正装服。わたくしはお互いを片目で見渡す。隙間無く織り込まれたサージを身に纏い聾唖な住人に片目で煽る。注がれた不透明な個体が入り混じる飲み物を片眉を上げ飲み干す。歯車は止まる事を知らない。空想の世界から高層の屋上に居た。タイルの目…

母の日

十六年前の母の日はわたくしの母の四十九日であった。我が子の誕生日に亡くなり六七日はこどもの日であった。絶対に忘れられない様に逝った母親。アルコール依存から鬱病、アルコール中毒、躁鬱病へと成り上がった。両親は離婚をしわたくしは父に付いて来た…

ベイプが届いた

HOMLESのブラック。端的に申しますと失敗です。やたらにリキッドが入るなぁ。て事は、減るのも早いんだろうね。スポイトどころか瓶ごと入れておりましたら、何!?何!?何!?漏れている!やっぱりね。だと思ったよ。いざ吸ってみました。温度設定が出来たり時間…

予感

あの海に沈んでゆく。紺青の海の底へ。君のフィルムを持って。 初夏の午後、光を眩しがる私を考慮しレースのカーテンをひいてくれた。カメラマンであった君は私が持っていたコンデジを触りだした。こういうカメラって難しいんだよ、一眼と違って。カメラを構…

王子さんの会社の社長

王子さんが会社を休んだ。珍しい事である。本人曰わく長引く風邪が原因である。朝、社長に電話をし、風邪で病院に行くので休みます。明日には行けると思います。 社長は言った。今日!行って来い! いやいやいや、今日は病院に行って、明日には会社に行きま…

ベイプ

初めてのベイプはPIPE601だった。手が小さいわたくしにでも持ちやすく炎の色は黄色。弾丸に格納されたカートリッジ。いかにもわたくしが好きそうな。それがですね、ある時、吸っても吸っても吸えない。いや、おかしーし。と、友人に診てもらったところ。おか…

20150509 パキシル減薬

http://d.hatena.ne.jp/lynnosuke/mobile?date=20150524未だに全身不随意の強さ凄まじい痛みに脂汗をかく日もある。痛みが強すぎて吐き気があり何日間も食べられない日があった。翌日、用意された食事を食べたが次の日には又、痛みと吐き気で食べられなかっ…

乖離

天井が低い閉鎖的な部屋でいつも一緒に居た。引き離された二人は別の道を歩いた。僕は思った。当たり前に一緒に居た世界から引き離された。僕が悪かった。君は強い人間だと思っていた。ただ、盲点であった。自分のクリエイションに精一杯で君が、泣かない君…

水中花

僕は君を閉じ込めた。 僕の涙でいっぱいのガラス瓶の中から声を無くした君は気泡で問いかける。僕の涙を飲み干し君の涙でいっぱいにする。僕はいつも外側からガラス瓶をコツコツと叩き音を届け応える。気泡が溢れ出す前に君を持ち歩く。君と一緒に居た。硝子…

又いつか逢いたい。

どうして?何で?と、抱きついた。掴んだ骨格を瞬時に好きだと思った。駄目な男ほど強い肉体を持っている。外套の間からYシャツと肌着が蒸れる体臭。 この先も愛してくれる?気がつけば好きになっていた。愛を感じない男は総てを剥がしにかかる。去勢をされ…

夜が来る

満月の夜、月明かりを頼りに男達は狩りに出る。主人が居ない家を女は守る。無防備な女は急激なスピードで狭間から男に襲われる。満月の夜に灰色の暗雲が流れる。身の危険を感じた女は子宮から鮮血を滴り出す。月のもの。不気味な月がゆっくりと落ちてくる。…