lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

回熱

君に火傷をした。初めて触れ合った指先のパッション。ソラリゼーションに現像をされない現実。同時に見詰めた三白眼。君を通り過ぎた三白眼の男を知っている僕は攻撃的に睨み静かに頬杖を付いた。彼女からの無償の愛に包み込まれていただけで誰が彼女を見ていた?
僕なんだよ。
彼女の笑顔は僕のものなんだよ。
彼女は言った。久しぶりに触れた僕の背中が痩せばらえそれでも体温は変わらずに迎え入れてくれた。居てくれないと駄目になる。と、遠慮がちに僕に抱き付いた彼女は初めて泣き言を言った。彼女の心情を解っていた。僕の名前を呼ぶ声がいつも嬉しそうで。
僕が迎えに行くよ。幸せだったから。