レザーに使うパーツ類を整理したいが手が震えそれどころではない。そんな日々が十年以上も経過した。夏にミニミニサコッシュを作った時に金具を付けましょうと久しぶりにパーツケースを開けた。自分の持ち物なのでどこに何が入っているのかは大体、把握しているのだが思うところがあった。父のお下がりのパーツ類は元々、父が使っていたケースに入ったままであり五十年近く経っていても全く劣化は見られないので年代物としてそのままに。ホック一つを取っても国によって違うのと同様に年代でも少し変化がある。なのでレザクラプロの友人も打ち棒や打刻印を揃えるまでが大変だと。わたくしの仕分けはカシメはカシメと当たり前になるのだがカラーである。シルバー、ブラス、ゴールド。友人用にシルバーを使い自分用はブラスかゴールドでありシルバーは使わないのだ。ならばシルバーだけを分ければ良いのではないのか？それが人の慣れとはいえ踏み切れないのである。これに大きな工具箱二台にもう一つの工具箱もありネジやコンチョの打ち台、フラックス、磨き用のバッテリー液も入っている。カラー別が良いのか種類別が良いのかを考えてしまう。かと言って全部収納の大きなケースに変える気もしない。収集と違い無駄な在庫はしない。日常の消耗品であれば買い溜めをするがそれも昨年あたりからもし亡くなったら無駄遣いだよな…と頭を掠める自分が居る。生理用品にしても今月は生理がまだ来ないので閉経までまだ先でも閉経をしてしまったら無駄遣いだよな…と。現に服薬の副作用や様々な要因で一年以上も生理が止まった経験がある。生理不順と無縁のわたくしがストレスも相まって。パーツ類の考えどころにカラー別だけではなくサイズもある。やはり現状維持が良いのであろうか。全身不随意の痛みが弱い頃には行きつけのショップに出張レザー直しや靴磨きがあり全部持ちだったのである。それすら出来ないのだから自分用だけを考えたら良いのではないか？
そんな葛藤とまではいかないがパーツケースを久しぶりに開けると、一通り持っていた。
