lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

C33のナンバーを外した日

免許を取得してから20年間の愛車である。わたくしが15歳の時に父が会社のメルセデスのショベルで事故を起こし半身不随になり修学旅行のお小遣いや免許所得費用や父の介護に行くお金が脳内を駆け巡った。バイト代よりも高い列車賃で介護に通った。8歳上の男性とお付き合いをしていたわたくしは卒業後その方のソアラに乗っていたがタービンブローと同時期に事故った。わたくしが15歳の時に知り合いずっと好意を持ってくれていたが付き合わなかった男性がローレルに乗っていた。お付き合いをしていた方とは週に一度しか会えなかったがローレルに乗っていた男性とは毎日の様に一緒に居た。友人として。わたくしが好きな歌を覚えギターを弾きながら唄ってくれた。お兄ちゃんの子どもさんと3人で遊んだりサッカーを見に行った。毎日バイト漬けのわたくしの為に料理を作ってくれた。

凜は男と別れてくれないけれど、
凜が免許を取ったら一緒にローレル乗ろうな。
一緒に。

そう言って転勤をする事になり学生の時から持っていたというベースアンプをくれた。転勤前に職場で怪我をしていたのでこちらでの労災の怪我の申請で帰って来ていたのを病院の駐車場でローレルを見た。わたくしが高校生ながら欲しがっていたので買ってあげた携帯電話が助手席にあった。着信を入れると狭く緑色に光った小さな画面。少しだけ待っていると髪を短くした君が驚きながらも嬉しそうに出て来た。そのまま釣り堀に行き遊んだ。今日中に帰ると言った君は次の日、お兄ちゃんの友人達と行った川で溺死をした。
それからわたくしは狂った。
愛されていたのを知った。国道でスライドをした黒いローレルを見ては生きていると思い知らない黒いローレルを猛スピードで追いかける様になった。ナンバーが違うと自分に言い聞かせているうちに食べ物を吐く様になった。食べ物で満たされる事を棄てた瞬間であった。そうして似たローレルを買う事に決めた。自分が乗れば満たされると。君のローレルはディーゼルであったがわたくしは何台の中ものローレルを持って来てもらいガソリンのローレルを見つけてもらった。その時である。
就職をしたてで臨時職員、ローンが組めないと。総てのローン会社が駄目であった。今でも覚えているのはローン会社に言われた、
両親が離婚していますよね?その様な家庭の方は滞納が多いのですよ、どなたと暮らしています?
祖父母です。
なら年金生活ですよね?

終わった…

ずっとバイト生活をしてきたのに。
そこを何とか遣ってくれたのが某ディーラーの部長である。そして部長の友人の保険会社の方に面倒をみてもらった。
車に車検証を取りに行くのにショックでキーを忘れて取りに行っている間に外されたナンバー。ナンバーが外れた空虚よりも重み。
何故か20年前に買ったローレルのナンバーが当時、就職先の電話番号だったんだ。
痛みで陸運局に行けるのかは解らないが明日までに行く。
王子さんにはお金がかかっても兄さんに頼んでみたらいい。と、言われたがその兄さんが電話に出ないからね。