lynnosukeのブログ

愛なんてそこじゃなくて生きてるだけじゃ足りなくて

年の功

拙宅所有の古民家解体工事が進んでいる。先代が入植したのは明治三十二年。梁は胡桃の木である。解体業者さん達が屋根を外すと息を呑んだらしい。室内から見た梁はとても立派だと仰っていたのだが継ぎ木かと思っていたら一本まんまで長く特殊な車で来ないと運べなくなり今月中が来月九日をメドに延びた。これだけの材木を集めるとなると億は超えると仰った。それだけ重要家屋とされ今日まで至ったのだ。人は簡単に解体と言うが先代がどの様に材木を調達し運んだのかピラミッドの謎の様に感慨深いものである。移築され後世に胡桃の木の素晴らしさを知ってもらいたいと思う。入植の際に県から持ち運んだ石で出来た灯籠の土台も何かに利用してもらいたい。祖父のご友人がこの灯籠の話に感動しわたくしに灯籠の絵を描いて欲しいと頼まれ小学生の時に描いたのを思い出す。わたくしが勤めていた会社にお客様とし来店した際、小学生ぶりに会ったのだが覚えており会社の社長達に、この子、絵を描くんだ。と誇らしげに言った。それもそうで社長達の親世代の年齢である。年の功があるのである。人間は進化しているとは思えない。寧ろ退化をしていると常日頃からわたくしは思っている。此方からは以上です。